旭岳の初冠雪は、2026年のシーズンから気象台の職員が目で見て観測する方式ではなくなり、「解析積雪深」という推定値をもとに気象庁のホームページで知らせる方式に変わった。見る場所は気象庁「初冠雪の記録等」のページで、毎時25分ごろに更新される。2026年9月25日18時時点の表示では、旭岳の初冠雪日は「–」、最新の積雪状況は「積雪なし」だった。旭岳の初冠雪の平年値は9月25日だが、気象庁はこれまでの目視の記録とは「単純比較できません」と注意している。
何が変わったのか
気象庁は2026年7月31日の報道発表「初冠雪に関する情報提供の改善について」で、次のように説明している。
令和8年度の冬シーズンから、目視による観測に代えて、最新の観測技術に基づき、天候や時間帯によらず、山頂の積雪の状況を気象庁ホームページにてお知らせします。これにより、初冠雪に加えて、山頂における現在の積雪の状況も併せて提供します。
(気象庁 報道発表より)
これまでは、全国44の山を対象に、職員の目視で初冠雪を観測してきた。旭岳は旭川地方気象台が旭川から見て観測していた山の一つだ。新しい方式では、アメダスや気象レーダー、気象衛星ひまわりなどの観測をもとに、積雪の状況を「解析積雪深」として捉える。気象庁は、山頂が雲で覆われている場合や夜間でも、山頂の積雪の情報を出せるようになったとしている。
どこで、いつ分かるのか
| 見る場所 | 気象庁「初冠雪の記録等」の「今季の山頂における積雪の状況」 |
|---|---|
| 更新 | 毎時25分ごろ |
| 表示される内容 | 山ごとの「初冠雪日」と「最新の積雪状況」 |
| 旭岳(9月25日18時時点) | 初冠雪日「–」、最新の積雪状況「積雪なし」 |
このページは2027寒候年(2026年8月から2027年7月まで)の分として、北海道の利尻山・旭岳・斜里岳・手稲山などを含む44の山を並べている。9月25日18時の時点では、44の山すべてが「–」「積雪なし」だった。
解析積雪深とは
気象庁の解説のページによると、解析積雪深は積雪の深さの実況を1時間ごとに約5km四方の細かさで推定するものだ。降水量や気温、日射量などを積雪変質モデルに与えて積雪の深さを計算し、アメダスの積雪計の観測値で補正して作る。約5km四方の平均的な値のため、局地的な降雪の多い少ないは表現できず、個別の地点の観測値とは必ずしも一致しないと書かれている。
平年は9月25日、ただし単純には比べられない

旭岳の初冠雪の平年値は9月25日(1991〜2020年の統計)。気象庁の過去の初冠雪日の記録では、目視で観測していた直近8シーズンの日付は次のとおりだった。
| 2018年 | 9月20日 |
|---|---|
| 2019年 | 9月21日 |
| 2020年 | 9月26日 |
| 2021年 | 10月6日 |
| 2022年 | 10月5日 |
| 2023年 | 10月4日 |
| 2024年 | 10月20日 |
| 2025年 | 10月9日 |
8シーズンの日付は、9月20日から10月20日のあいだに分かれている。気象庁は「初冠雪の記録等」のページで、2026寒候年までの目視による初冠雪の観測日とは手法が異なっており、単純比較できないと注意している。今年の初冠雪日が表示されても、それを平年値や去年の日付と並べて何日早い・遅いとは言えないということだ。
「そろそろ初冠雪」の声は多いが、方式の変更に触れた声は無い
2026年9月23日から25日までにXへ投稿された「旭岳 初冠雪」の11件を読んだ。そろそろ初冠雪の時期だ、初冠雪のニュースを待っている、という趣旨の投稿が7件ほどあり、9月24日の寒気で冷え込んだことに触れた投稿もあった。一方で、今年から目視の観測でなくなったことに触れた投稿は1件も無かった。
以前、初冠雪の翌日にロープウェイに乗ったら朝から吹雪で寒く、持って行ったダウンを着たという経験談も1件あった。旭岳ロープウェイの運行については旭岳ロープウェイの運賃改定・運休の記事、旭川の街なかの初雪の平年値は旭川の紅葉と初雪の平年値の記事にまとめている。旭川市の記事は旭川市のカテゴリにある。
アイキャッチ写真: 雪の無い夏の旭岳(2013年6月撮影 nAok0/CC BY 2.0、文字を加工)
